800台に唯一。奈良県十津川材ひのき椅子

先日、十津川村材のひのき椅子が入荷しました。職人さんが1つ1つ、角を丸く削って肌があたっても快適なように、「これはランジェリーです」とお伝えして作ってもらっています。

戦後の復興でたくさんの木材が必要となり、村で林業がかつて栄えたのも束の間で、廉価な外国産木材に市場を取られたあとは林業が衰退し、山を管理する人がいなくなった結果、間伐しないので木が伸び続けた結果、山に日光が入らないので木の生育は悪くなり、大きな水害が起きました。

この橋が流されるということは、ここから北側に住む人は食糧を買いにまたは通院に、和歌山県新宮市へ行く道を失うことを意味します。生きていけないのです。北側奈良県五條市までは車で2時間くらい。

この水害を村の出身者として二度と経験したくない思いから、十津川材を使ってお椅子を作らせていただくことにしました。

こちらが、800台に1台のお椅子です。こんな年輪を刻んだ木材にお目にかかることがなかったのです。

こちらは、ふしの部分だけで30年くらい、ということは樹齢が70年~100年クラスでしょうか。私たちの人生よりもはるかに長く、奈良県の空気の綺麗な場所で生き続けた木の重厚感。今後は十津川は楽天市場ではない、当店の公式ショップの限定商品となり、吉野より少しお高くなる予定です。

村の春は、山に野生の山桜が咲き、山の面がところどころ桃色になります。村出身の私は、公園のピンクの桜ではなく、原生林の山桜を見ると春だなあと感じるのです。

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